ワクワク
初めてカラーテレビを見た時の感激は今もよく覚えています。
それまで白黒画面でしたから、鮮やかな色彩の画面が映し出された時はびっくりしたものです。
私達の世代は日本経済の高度成長期と共に過ごしました。
いつも景気が良いというニュースが流れて、東京オリンピックや宇宙ロケット、
万博などを通して未来は明るいというイメージでした。
そうして小学校から高校までのうちに、新しい家電も次々と生まれました。
それまでは確か、ラジオ、カメラ、レコードの蓄音機などはあったような気がします。
まずテレビが最初です。
それから電気釜が出現して主婦は少し、朝ゆっくりできるようになったと思います。
次に洗濯機が登場、脱水はローラーが付いていてハンドルを回して絞りました。
掃除機も登場、ホースを覗くと目が吸い取られるから
絶対覗いちゃダメと友達に言われました。
やがて黒電話もつき、遂に憧れの冷蔵庫も家に来ました。
夏に氷がいくらでも食べられると聞いてワクワク楽しみでした。
音楽好きの父はある日、居間の一角を占領するくらいの大きなスピーカーが両脇についた大型ステレオを買いました。
大音量でベートーベンやモーツアルトを聴いて満足気でした。
このステレオはやがて父亡き後、どうしてもじゃまになりあちこち移動させられた後、
スピーカーを鶏小屋にすると知り合いがもらって行きました。
このように家に新しい家電が現れる度に
私達子供にすればびっくり一大事、家族で大騒ぎして喜んだものです。
今の子は家電が大体揃っているところに生まれてくるけれど、
きっと心ときめく新製品と言うのはこれからも次々出来て、
みんなワクワクするんだろうなと思います。
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