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ハレルヤ・ライフ-Hallelujah Life-

私の人生【1】

時は昭和47年、既に就職が決まっていた私の家に、
以前私の姉が務めていた紳士服の販売会社の社長自ら出向いて来た。

高度経済成長著しい日本、
しかも1地方都市でもその恩恵を被ってこの会社でも
これから多店舗化戦略を取るために、
君のような若い人が必要だと説得された。

しかし既に私は天下の日本電信電話公社(現NTT)に1次試験を通過し、
面接に受かれば晴れて公社マンとなる予定なのだから、
今更その安定した仕事を蹴るはずはない。

社長はその日、良い感触を得られないままに帰って行った。

その後、私の心に微妙に変化が生じた。
子供の頃、我が家から歩いて10分ほどの所に駄菓子屋があった。
その当時1円でバラ売りのキャラメルが2個買えた。

だから10円でも持っていると小金持ちだ。
その店に自分より少し上のお兄ちゃんがいた。

驚いたことに、彼は一切お金を払うことなく食べたいものが
あると、食べたい時に、食べたい分勝手に取っていくのである。
それを目撃した私は、”えー!?いいなあ!”
その時からお店屋さんの魅力の虜になってしまっていた。

“いつか自分もこんなお店やさんをやりたいな。
そうすれば好きなお菓子やジュースを
いつでも好きなだけ食べられる。
最高じゃん!”と思ってしまったのだ。

その時の驚きと感動が、18歳になった自分に蘇って来たため迷いが生じた。

2週間ほど後に、今度は社長ではなく長男が送られて来た。

街中のレストランに入って美味しい物を食べさせられて、
一気に話に乗せられ内定していた会社に電話をかけることになってしまった。
家に帰り、その一部始終を母に報告し周りの反対を押し切って
メンズショップの社員になることに。

高校の就職担当の先生にそのことを報告すると酷く叱られた。
さらにそれだけでは済まなかった。

その話が瞬く間に職員室に知れ渡り、この学校始まって以来の
出来事と大騒ぎになったのである。なぜ?

そう、私が入った学校は工業高校だったのだ。
その当時工業系の学生の就職率はほぼ100パーセントで、
誰一人商業関係に就職した生徒は未だかつて一人もいない。
私は異端児呼ばわりされ、古文の先生にまで授業中に避難された。
僕は萎れかけた。

日本電信電話公社の就職を辞退をしたことが、
こんな大事件になるとは・・・

3月3日は工業高校の卒業式。
無事卒業を果たした僕は不安を抱えながら、
晴れてメンズショップに就職した。

その後の工業高校は、私の勇気ある?行動により、
後輩たちも次々と様々な業種に就職するようになったそうな。

中には寿司屋に行った者や、キリスト教会の牧師に
なった人もいたと言うから驚きだ。

いつの世もフロンティアは
普通の人には理解されないようである。

 

 

 

 

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