北帰行
“コウコウ” とけたたましい鳥の鳴き声が、家の上の方から聞こえてきました。
すぐ外に飛び出して青空を見上げると、沢山の白鳥が北に向かって飛んで行きます。
きれいなV字型の編隊をいくつも作って、次々と大きな羽を羽ばたかせてなんて美しい!
おや、遅れをとったのか、二、三羽の白鳥が必死に追いかけて行きます。
その姿が健気で思わず、
「さよならぁ 気をつけて行くんだよーぉ」と声をかけました。
遠いふるさとのシベリアまで、先頭を入れ替わりながら飛んで行くそうです。
毎年繰り返される見事な北帰行の風景です。
そういえば、海で泳ぐ鮭も、遡上と言って生まれ故郷の川を目指して、
何十キロも泳いで帰るそうですね。
私達人間も、この地上での生活を終えていつか天の故郷に帰ります。
帰る場所を知っているということはなんと幸いなことでしょう。
昔、子供が中学生の時のPTAの研修会があり、
あるお坊さんが子育ての講演をしてして下さいました。
そのお坊さんが「この中で、死んだ後自分は地獄に行くと思う人手を挙げてください」と言いました。
すると私以外の人が皆さんサッと手を挙げたのでびっくりしました。
それは多分、皆さん謙遜して自分はそんなに立派な人間じゃないから、
地獄だろうと思ってのことだと思います。
でもそれでいいんでしょうか。
クリスチャンも、もちろん自分は立派な人間だとは思っていません。
むしろ、自分の中にははっきり「罪がある」と自覚したからクリスチャンになるのです。
そして、自分ではどうしようもないこの罪をイエスキリストが十字架で
「あなたの身代わりになってあげるよ」と言って死んで下さった。
私が負うべき十字架をイエスキリストが負って下さった。
私はイエスキリストによって罪許されて天に帰ることができる-
と信じることがキリスト教の信仰なんです。
これは神様からの一方的な恵み、プレゼントです。
そしてこのプレゼントは実はもっと大きくたくさんあるんです。
皆さんも是非このプレゼントを神様から頂いてほしいと思います。
「私たちの国籍は天にあります」ピリピ3章20節
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