あなたは、生まれ変わりたいと思いませんか?
私が高校2年生の頃、親友のSが私に
”生まれ変わりたいと思わないか?”と言いました。
突然のことで驚きましたが、すぐに”生まれ変われる
ものなら生まれ変わりたいよ”と答えたことを覚えています。
なぜ私が、親友の突拍子もない質問にすぐ答えたかわかりますか?
そうです。私は長年誰にも言えない深く、
大きな苦しみを抱えていたからです。
それは小学2年の春のことでした。
私とYという同級生がとある冤罪に巻き込まれてしまったのです。
留守の家から、私たち二人がお金を盗んだという嫌疑がかけられたのです。
正に寝耳に水の出来事です。
勿論、私も彼もその家に入ってお金を盗むなどということはしていないのに、
彼は私が盗んだと警官に証言したというのです。
私はただただ悲しみに暮れ、恐れの中にいました。
私は誰からも相手にされず、遊び友達も近所からもいなくなりました。
彼は学校でも私と目を合わせません。
それで私の心は、どんどん彼への憎しみが増幅していったのです。
そして私は彼への陰湿ないじめを行なっていきました。
私は心優しい良い子だと周りの大人たちに言われていました。
しかし、私は自分が二重人格者だと気付き始めました。
小学校、中学校を卒業し、彼はどこに行ったかなど興味もありませんでした。
私は充実した高校生活を送っていました。
あの事件からすでに10年余りも過ぎていたのに、
私の心の深い傷は全く癒えていませんでした。
そんな私に、すでに熱心なクリスチャンになっていた親友が、
私に”生まれ変わりたいと思わないか”と聞いたのです。
彼は私のYに対する憎しみがあることを知っていて、
何とかして私がイエス・キリストを救い主として信じて欲しいと思って
この言葉を投げかけたのだと思います。
それから2年後、高校を卒業し私はセールスマンになっていました。
小学2年の時の担任の先生の家を訪ねた時、その時起こった事件の
一部始終を奥様に話すことになり私の解放が始まったのです。
しかし、奥様が言われた言葉がどうしても受け入れられなくて
神様に文句を言いました。
『なぜ私が悪いのですか?
100対0で彼が悪いに決まっているでしょう。
”しかし、あなたが彼を赦しなさいと言われるなら、彼を赦します。”』
と言った瞬間、私の胸の奥深くにあった石の心が
突然”バーン”という音を立てて粉々に砕け散ったのです。
それと共に長年の彼への憎しみ、恨みの心が全くなくなってしまったのです。
そして私は神を受け入れ、信じることを決心しました。
やがて教会に行き、洗礼を受けて新しく生まれ変わりました。
「さばいてはいけません。そうすれば、自分もさばかれません。
人を罪に定めてはいけません。そうすれば、自分も自分も罪に定められません。
赦しなさい。そうすれば、自分も赦されます。」
ルカによる福音書6:37