だるまストーブ
この冬は寒波が何度も襲来して雪も多く降って
本当に寒く辛い冬だったように思います。
我が家の石油ストーブは古いけど何度かメンテナンスしながらも、
この冬も頑張って部屋を暖めてくれました。
昔の私の記憶では、幼い頃の暖房といえば薪ストーブでした。
空気もひんやりとしてきた秋のある日、
各家庭から注文を受けた薪屋さんが沢山の薪にする木を運んできます。
次に鉢巻をしてはっぴを着たおじさんがやってきて、
チェンソーが付いた台の上でその木を丁度ストーブに入る長さの薪に、
慣れた手つきで切っていきます。
チェンソーのうなり声と共に木屑が飛び散り、
ポンポンと切った薪が積み上がっていきます。
両親はその薪を家の軒下や納戸に揃えて並べます。
冬にストーブで燃やす薪の準備ができました。
薪を切ってくれたおじさんは、夏まつりの時、
着物を着て扇子を持ち鉢巻をして大きな声でうたってる人だと後で気が付きましたー
家の居間にはだるまストーブが置いてあり、今度は両親は力を合わせて
ブリキの丸くて長い煙突を何本も組み合わせて、
外に煙が出るように設置していました。
大仕事だったと思います。
だるまストーブはスイッチ一つで暖かくなるものではなく、
火をおこすのも消すのも時間がかかりました。
又、灰もたまるので両親は片付けたり煙突のスス掃除も時々しなければなりません。
今では考えられない作業ですね。
でも、だるまストーブは薪がゴンゴン燃えてくると、
とても暖かかった記憶があります。
まだテレビのない時代、ストーブを囲んで父が本を読んでくれたり、
母がせっせと編み物をしたり、冬の夜はゆっくりとふけてゆきました。
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